Agility Design株式会社

活動紹介

JUASスクエア2022
「実践!朝活ワクワク・グループコーチング」

Agility Design株式会社の中野安美は、JUASスクエア2022に登壇し、「実践!朝活ワクワク・グループコーチング」のテーマでセッションを行いました。グループコーチングのファシリテーターを務めた5人とともに、グループコーチングの効果や業務に活かされたことについて話しました。

  • Agility Design株式会社 代表取締役 中野安美
    Agility Design株式会社
    代表取締役 中野安美
  • AJS株式会社 ICTイノベーション事業部 副部長 高田祐子氏
    AJS株式会社
    ICTイノベーション事業部
    副部長 高田祐子氏
  • 株式会社シーエーシー 経営統括本部経営企画部 マネージャー 塚本わかば氏
    株式会社シーエーシー
    経営統括本部経営企画部
    マネージャー 塚本わかば氏
  • ニッセイ情報テクノロジー株式会社 スマートワーク推進部 室長 豊田育美氏
    ニッセイ情報テクノロジー株式会社
    スマートワーク推進部 室長 豊田育美氏
  • 日販テクシード株式会社 経営戦略本部 本部長補佐 牧野玲氏
    日販テクシード株式会社
    経営戦略本部 本部長補佐 牧野玲氏
  • 株式会社エクサ デマンドジェネレーション部長 渡辺佳枝氏
    株式会社エクサ
    デマンドジェネレーション部長 渡辺佳枝氏

女性リーダーのためのグループコーチング、参加者は高い満足度

中野
2021年11月~12月、女性リーダーのためのグループコーチングを朝8時から6回行い、16名に参加していただきました。グループコーチングは3~4名のチームで各チームにファシリテーターが付いて進行していきます。その内容のご紹介と、そのときにファシリテーターを務めた皆さんに業務上の効果などをご紹介していきます。

まず、これを企画した経緯についてお話しします。女性リーダー育成について、今、多くの会社が重点的に取り組んでいると思います。政府は、2020年に女性管理職30%達成を目標に取り組んできましたが実現できず、2030年に先送りされています。日本全体として取り組まないといけない課題だと感じています。私自身、会社員のときに女性管理職を務めていましたが、ロールモデルがいない、相談できる人がいないなど、女性リーダーとしての悩みがありました。

グループコーチングの仕組みは男女問わずできますが、リーダーを目指す女性をサポートしたいという思い、安心して話せる場をつくりたいという思いから、今回は女性限定で行いました。いろいろな会社の同じようなポジションな方が情報交換することによって、刺激し合ったり学び合ったりできると考えました。

グループコーチングは、セルフマネジメント力を高めることを目的としていて、自分の目標を毎週振り返ることで、自己成長を促すことができます。実際の流れとしては、事前にシートに「今週の振り返り」などを書きます。グループコーチング内では、まず1分間瞑想して、心をフラットにすることから始めます。その後「24時間以内にあったありがたい話」をみんなが一言ずつ話し、ポジティブな気持ちにします。そして、1人目が自分のシートをもとに説明して、ほかの3人とファシリテーターはそれを聞いて感じたことを伝えます。1人目はそのフィードバックを受けて感じたことを話します。これを3人繰り返します。最後に、みんなが一言ずつ、この時間を過ごして得た気づきや感謝を共有します。
シートには、まずゴールを書いて、それに対して今週の行動、結果、振り返り、次の1週間のアクションを書きます。この「人生をかけて目指すゴール」は、すぐには書けない人がほとんどです。それを考えることで、自分自身を見つめ直す機会になります。

グループコーチングによって、ゴールを意識し、年、月、週単位の目標として落とし込みながら毎週の振り返りをできるようになっています。振り返りを習慣にすることは、内省の機会にもなります。さらに、シートを書くことで目標を可視化でき、目標自体をブラッシュアップしながら、自己成長につなげることができるのです。
また、4人で行うことで、ほかのメンバーから気づきや刺激を得られると同時に、人に話すことで着実にゴールに向かって前進するようになります。短い時間で話すので、プレゼン能力が高まり、録画で話し方や表情をチェックするとコミュニケーション能力も高まります。
JUASラボ参加者にアンケートをとったところ、「満足度」については9割以上が「期待通り」「期待以上」の回答でした。また、「社内のメンバーに推薦する?」という問いにも7割が「推薦する」と答えています。

グループコーチングの効果、受けて変化したこと

中野
「グループコーチングの効果、変化したこと」について、ファシリテーターとして、また参加者として感じたことを聞かせてください。
渡辺
まず参加者として、グループコーチングのシートを書いてみて、文章化の効果に気づきました。目先の業務によって後回しにしてしまっていた「本当にやりたいこと」を、毎週自分もメンバーも見ています。ちょっとした隙間に実施するようになりました。一般的なto doリストやWBSと違い、ぼんやりしていた長期のゴールを明確に意識できました。
ファシリテーターとして感じたのは、前向きなフィードバックにより、参加者がモチベーションアップしていることです。応援してもらえるので、前向きな内省ができ、いい気づきを得られるとみんな言っていました。
塚本
参加者として変化したのは、振り返りが習慣化したことです。いつも目の前の仕事に追われていて、ひとつ終わったら次という状態でした。グループコーチングと出合って、週1回、立ち止まって振り返る時間ができました。うまくいったことを振り返ることで、よいプロセスを繰り返すことができ、生産性が上がったと思います。
また、人生のゴールを書くことで、今の仕事との関連性を常に考えるようになりました。考えていることを言語化し、可視化するだけで価値があると思います。仕事の意義も感じられるようになりました。
高田
私はファシリテーターの経験を活かして、社内でグループコーチングを展開しています。私の事業部は社員が全国のお客さまの事務所に点在しているので、各事業所の中堅女性リーダーを集めて隔週で行うことにしました。事業所同士が直接関わることは少なく、みんな、新たな気づきがあると盛り上がっています。「お客さまのなかで仕事をしていると自分の知識のなさに落ち込むけれど、社内のメンバーで話すと社内では自分が一番わかっていていることを知って自信を持てる」などの意見がありました。
豊田
私自身が行動変容したのは2点あります。
1つは振り返りの習慣ができたことです。火曜朝のグループコーチングのために、日曜の午前中に振り返りを行う習慣ができました。頭の整理ができ、みんなに話してアドバイスや応援してもらえると思うと前向きな気持ちで取り組めました。
2つめは未経験のことにチャレンジする勢いをもらえました。1人で考えていると面倒なことやハードルが高いと感じることも、書いて応援してもらえることでチャレンジできました。
牧野
私も振り返りが習慣化しました。自分が書いたことを話してみんなからフィードバックをもらえるため、1人で考えているだけではない効果を感じました。
グループコーチングを受けてみて実感したのは、変化が起きやすいプログラムだということです。ワークショップ形式のオンラインプログラムはいろいろありますが、6回同じメンバーで行うことで変化が目に見えるのです。自分自身では気づかない変化を、ほかの参加者が気づいて教えてもらえることがありました。また、私もほかの参加者が明らかに変化していることを感じました。それにご自身が気づいていないこともあり、伝えると嬉しそうなのが印象的でした。
中野
私自身も、1年半ほどグループコーチングを受けています。ゴールに対して、毎週振り返ることによってパワフルに前進できています。その流れを止めたくないのでやめられません。また、参加者の振り返りや取り組みを見ることで、自分自身も大きな学びがあります。

業務にも活かされているグループコーチング

中野
次に、「業務にどう活かされているか」について聞かせてください。
牧野
私は当たり前ですが計画を立てることの大切さに気付きました。毎週予定を立てて振り返りをシートに書くことで、人に説明できるようになります。計画が曖昧だと、言語化できません。書けないときは曖昧なのだと、自分で気づけるようになりました。
豊田
業務で効果が上がったと思うのは、重要度と緊急度による優先順位が変わったことです。これまで、重要度は高いけど緊急度が低いことになかなか取り掛かれませんでした。グループコーチングを受けて、重要度が高いことは何か意識するようになり、急がないけど大事なことを消化できるようになりました。
高田
私は社内のグループコーチングの活動を通して、後輩を育成する場をもてるようになりました。私自身は男女雇用機会均等法ができたころに総合職に就き、後輩女性に「獣道はつくったから、舗装してほしい」と伝えたいとずっと思っていました。しかし、実際は目の前の男性社員を育てるのが組織上の役割で、女性社員にメッセージを伝える場がなかったのです。女性社員にグループコーチングを実施して、一緒にがんばっていこうと、みんなのモチベーションが上がっているのを見ると嬉しいです。
塚本
ファシリテーターをしていて、参加者がスキルアップの習慣化につながっていることを感じました。チームのコミュニケーションが減っていることに悩んでいたプレイングマネージャーの方が、フィードバックを受けて、週1回オンライン雑談ミーティングを開催することにしたそうです。ちょっとした相談事などを話せるようになり、社内でもよい評価が広がったそうです。
渡辺
私も、参加者が個人のスキルアップについて相互に刺激を受けていると感じました。直接の損得関係がないので、素直に刺激を受けて自律的に取り組めるのだと思います。
私自身のファシリテーター経験は、内省的な気づきがマネージャー業務に活かされています。グループ内で共感や喜びが広がっていくことを経験し、日々の業務でも自分の発言が相手の前向きな反応を引き出せるか、意識するようになりました。
中野
グループコーチングをしていて、参加者によかったと言われるのは「目標を書くことでしっくりいかないことに気づく」ということです。ミッションに対して目標設定を確認しながら進めるため、ゴールの置き方が重要だと感じるようです。また、いろいろな部署で一緒に行うと、組織間の横の関係の構築にもつながります。



今回、「女性リーダーのためのグループコーチング」として開催し、アンケートを見ると、「改めて自分の人生のゴール、目標を見つめ直す機会になった」「振り返ることで次に活かせるようになった」「話すことで学びや刺激を得た」など、自信をもつことにもつながっています。

グループコーチング自体は、経営層から新人、男性、女性、誰でも活用できるものです。ぜひ多くの方に受けてみていただきたいと思います。
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